2006 Fiscal Year Annual Research Report
視点位置に応じた三次元モデルの逐次生成による広域仮想化現実空間の構築
Project/Area Number |
18700180
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Research Institution | Nara Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
佐藤 智和 奈良先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助手 (50362835)
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Keywords | 三次元モリング / 奥行き画像 / 動的輪郭法 |
Research Abstract |
今年度は、現実環境に対して複数地点で観測した広域三次元データに対して、エネルギー関数を用いた表面形状モデルを逐次変形させることで、現実の広域環境を対象とした三次元形状推定を行う手法を開発した。具体的には、まず多数の地点において、環境の奥行き画像をレーザレンジファンダおよび動画像からのステレオ推定手法により獲得し、獲得した奥行きデータの位置合わせを行った。また、多数の地点から異なる計測手段によって獲得された奥行き画像データに対して、最適な表面モデルを構成するためのエネルギー関数を定義し、このエネルギー関数を最小化することで、計測手段・位置によらず一貫した表面形状モデルの推定を行う手法を開発した。更に、推定された表面形状に対して張り付けるテクスチャを自動選択する手法についても検討を行い、任意視点からの観測時に生成される画像上において、物体表面のテクスチャの不連続を防止するためのテクスチャ選択基準を開発した。ただし、本年度開発した変形表面形状モデルは現時点では視点位置に依存しないものと仮定しており、画一的なモデル生成に留まっている。加えて、推定処理にかかる処理時間もビデオレートには遠く及んでいない。次年度は、これらの問題を解決するため、本年度の開発した手法によって得られた表面形状モデルを初期値とし、ビデオレートで視点位置に応じた最適な変形を行う変形表面モデルの実現手法を開発する予定である。
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