2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700182
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
平林 晃 Yamaguchi University, 大学院・医学系研究科, 准教授 (50272688)
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Keywords | 超解像 / 画像位置合わせ / 標本化定理 / 同時推定 |
Research Abstract |
本年度は,初年度に提案した超解像アルゴリズムの実画像に対する評価実験を行った.その結果,再構成画像のより高精度化が求められることが判明した.十分な精度が得られない原因には2種類考えられる.第1に,提案手法は低解像度画像間の対応関係を記述するパラメータを推定した後に画像再構成を行うという2段階の推定手法を採用していることである.実画像に対するパラメータ推定では,大きな誤差を含むことがあるので,その誤差が第2段階の画像再構成に大きな影響を与えることになってしまう.第2に,提案手法では画像に関する前提知識を用いていないために,雑音や撮像モデルの変動に対して頑健な推定が行えない点である.これらの問題点を解決するために本年度は,基本アルゴリズムに対する改良を行った.第1の問題点に対しては,2段階推定ではなく,パラメータと再構成画像の同時推定を行うこととした.これにより,パラメータ推定の誤差が再構成画像に与える影響を最小限に抑制することができる.また,第2の問題点に対しては,推定対象画像の分布に関する前提知識を導入することにより,上記の各種変動に対しても頑健な画像再構成となるようにした.新アルゴリズムをシミュレーション画像に対して評価したところ,良好な結果を得ることができた.今後,実画像に対する検討を継続していく予定である.
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