2008 Fiscal Year Annual Research Report
ウェアラブルコンピューティングにおける視覚支援機能を持つITメガネの開発
Project/Area Number |
18700183
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
林 純一郎 Kagawa University, 工学部, 助教 (90359919)
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Keywords | 感性情報学 / 画像, 文章, 音声等認識 / バーチャルリアリティ / ユーザインタフェース / 情報工学 |
Research Abstract |
本研究は、弱視者や高齢層に対し、カメラ映像を基にした視覚の支援、視線の注目領域における環境理解等、人の支援を行うITメガネ構築のための要素技術について検討を行う。今年度は、注目領域からの環境理解手法の検討・開発を行い、成果を得た。 平成18年度に得られた遠近両画像と平成19年度に得られた視線方向と注目領域高解像度化画像を基に、同注目領域における環境理解手法を検討・開発した。具体的には、歩行者の交通事故の原因として多数を占める、交差点での信号見落としや横断歩道以外での道路横断における車両との追突事故を想定し、横断中の人が車両に追突されるような危険物接近状態を歩行者へ知らせるため、上記研究成果を複合的に用いて、人の視界である領域以外の遠方における高解像度画像を取得、同画像における車両の進行方向や速度等を推定した。その結果、カメラから車両までの距離が約70[m]と約80[m]の地点において、誤差が約1[km/h]という精度で推定できたが、車両とカメラまでの距離が離れるほど1ピクセルにおける距離の分解能が低下するため誤差が大きくなった。また道路や建築物等、歩行中の環境についても、地図データを基に歩行者が現在位置する場所から推定される仮想的な視界画像と建物形状とのマッチングによって認識、歩行者に情報提示を行う支援システムを検討・開発した。 これらの基本的成果をウェアラブルコンピューティングにおける視覚支援機能を持つITメガネの実現、適用の可能性も実験的に検討し、よい見通しを得た。
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Research Products
(3 results)