2006 Fiscal Year Annual Research Report
看護師勤務表作成支援システムと可視化による演算効率化
Project/Area Number |
18700222
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
吉川 大弘 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助教授 (20303753)
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Keywords | 遺伝的アルゴリズム / 看護師勤務表 / 可視化 / 自己組織化マップ |
Research Abstract |
本研究では,看護師勤務表作成問題に遺伝的アルゴリズムを適用する場合において,適切な遺伝的演算方法やそれらのパラメータ設定に対する指針を得るために,解探索過程の可視化手法の開発を目指した.自己組織化マップを用いて,解候補である個体同士の相対的位置関係を可視化することで,解探索過程を把握し,評価値の優劣からだけでは得られない,解の収束の様子や多様性を保持している様子,交叉・突然変異による新個体の配置と集散の様子などを把握することが可能となり,遺伝的演算の工夫や遺伝的演算のパラメータ値の評価に新たな指標を得ることができる可視化手法を提案した.染色体の多様性維持を目的とする2つの遺伝的演算法による探索過程を可視化し,個体の分布の様子及び突然変異や交叉による新個体生成の様子を把握することで,それらの探索効果を明らかにした.得られた情報に基づき,遺伝的演算方法にフィードバックを行うことで,解探索の効率化が計れることを示した.これらの成果をまとめた論文が,情報処理学会誌に掲載決定された.また,可視化手法の確立を目的に取り組んでいる,自由書式により書かれたドキュメントから特徴や傾向を発見・分析する知識抽出手法について検討を行ってきた.病院におけるインシデントレポート(ヒヤリ・ハット報告書)を対象に,メタデータに記されている事例の内容を表す概念と文章中の語句の共起情報を用いた,階層的なキーワードグラフ作成によるテキストマイニング手法を提案した.実際のインシデントレポートに提案手法を適用し,レポート網羅性,重要語句抽出性能の面から本手法の有用性について検証するとともに,本手法を用いた解析結果を示した論文としてまとめ,日本知能情報ファジィ学会誌に掲載された.
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