2006 Fiscal Year Annual Research Report
確率的情報処理に基づく医用画像再構成アルゴリズムに関する研究
Project/Area Number |
18700223
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
庄野 逸 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (50263231)
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Keywords | 統計力学 / 画像処理 / ベイズ推定 |
Research Abstract |
人に優しい医療が求められる現在は,低侵襲な撮像方法が好まれる時代になりつつあり,撮像時の被爆量を低減化は,画像を再構成する信号がノイズに埋もれやすい状況を作りだす.この為,決定論的な手法ではad-hoc的にフィルタをかけるような操作が行なわれがちである.これに対し,モデリングの段階でノイズを内包するような確率モデルを導入することで,より自然な形での画像再構成理論の構築が期待できる,このようなノイズの多い観測信号を用いて決定論的な手法で画像再構成を行った場合,縞状のアーチファクトが観測されることがある.しかしながら最尤推定を使ったML-EM法の場合,画質は粗いもののアーチファクトは抑えられることが示されている. 本提案による研究の意義は,最尤推定による再構成原理を,近年の確率的情報処理論で盛んに取りあつかわれてきているBayes推定法に置きかえることによって,S/N比が悪い観測信号からでも高画質な画像を再構成させることをねらいとしている. 平成18年度の研究としては主に画像・信号修復の統計力学的な解析に関する研究を行った.特に多数のセンサを含むような観測信号からの復元に関する理論構築に関して考察を行ってきている.また実装の様々な形態を模索するために,ニューラルネットなどを用いた信号処理方式に関しても研究を行った.研究自体はサーベイを中心に行い,現在までの画像再構築方式の方法や問題点などを考察している.
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