2007 Fiscal Year Annual Research Report
ファジィシステム設計のための設計者の評価に基づく進化型多目的最適化手法の開発
Project/Area Number |
18700228
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
能島 裕介 Osaka Prefecture University, 工学研究科(研究院), 助教 (10382235)
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Keywords | ファジイシステム / 進化型多目的最適化 / 対話型計算手法 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は,進化型多目的最適化手法によるファジイシステムの獲得において,設計者の評価を取り入れることにある.本年度はまず,数値データを用いたパターン識別問題に対して,ファジイルール集合のヒューリスティックな抽出と,進化型多目的最適化によるファジイルール集合の組合せ最適化の基本的な性能評価を行った.また,この手法により得られた精度と複雑性(ルール数と条件部の数)の異なる候補解の,ユーザーへの提示モジュールを開発するにあたり,対話型計算手法のユーザーインターフェイスおよびデータの可視化に関して調査を行った.実装およびモジュールの評価はまだ終了しておらず,平成20年度の課題として引き続き研究を行う予定である.また,計算時間の短縮化に向けて,並列分散型進化型最適化手法の研究を行い,精度と複雑性の評価値を用いた加重和適応度関数による最適化において,ルール集合の精度を悪化させることなく,大幅な計算時間の短縮(例:1つのCPUで約1日かかる計算が,3つのCPUで約3時間まで短縮)できることを明らかにした.成果として国際会議で発表し,さらに英文論文誌に投稿し採択された.さらに,本研究課題の適用可能性を調べるために,関数近似問題への適用を検討した.具体的には,ファジイルール集合による関数近似手法の先行研究を調査し,ユーザーの評価を組み込むことの利点を検討している.こちらも実装および評価実験は終了しておらず,平成20年度の課題として引き続き研究を行う予定である.
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