2006 Fiscal Year Annual Research Report
カーネル特徴ベクトルを利用した多目的遺伝的アルゴリズムによる多クラス識別器の実現
Project/Area Number |
18700233
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
渡邉 真也 立命館大学, 情報理工学部, 講師 (30388136)
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Keywords | カーネルベクトル / 多目的遺伝的アルゴリズム / 多クラス識別器 / サポートベクターマシン |
Research Abstract |
サポートベクターマシンに用いるカーネル行列パラメータを求めるための方法論を構築するにあたり,カーネル関数のパラメータ推定に関する従来研究を調査し,研究の方向性および位置づけについて明確にしました.現在,既存の代表的なカーネル関数(線形カーネル関数,RBFカーネル関数など)のパラメータ推定に基づくカーネル行列の作成方法とカーネル行列自体を直接的に推定する方法の2通りの方法について基礎的な検討を進めている段階です. 1年目である平成18年度は,代表的なカーネル関数について調査するとともに得られた結果に対する評価,検定方法について検討を行いました.また,代表的なカーネル関数に対するパラメータ推定の実験を通じて,推定を実現するための実装方法の検討および各カーネル関数の特徴について実験結果からの検証を行いました.これらの研究により代表的なカーネル関数を利用した識別器では従来研究と比較して大きな優位性を見つけることが難しく限界があることが分かりました. 一方,多目的遺伝的アルゴリズムに関する研究としては単目的最適化問題に対して何らかの形で複数目的化し多目的遺伝的アルゴリズムを適用する多目的化に関する研究を進め大きな成果を得ることができました.具体的な対象としてVehicle Routing問題(VRP)を扱い,VRPにおけるカスタマーの割り当て決定問題を多目的化により効果的に改善できることを示しました. 現在,多目的の枠組みを用いたカーネル行列自体を直接的に推定する方法について検討を行うとともに,得られたカーネル行列の半正定値化,得られたカーネル行列からの特徴ベクトルへの逆変換の方法について実現を進めているところです.
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