2007 Fiscal Year Annual Research Report
理想的ではない断続動作特性が合成力学系に与える影響について
Project/Area Number |
18700235
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
高坂 拓司 Oita University, 工学部, 准教授 (80320034)
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Keywords | 断続動作特性 / 非線形力学系 / 理想的ではないスイッング / 分岐現象 / カオス |
Research Abstract |
工学・生態系への適用を念頭に基礎研究を行った. 1.電気回路系における再現実験 前年度の基礎的検討をふまえ,電気回路系において申請者が提案する簡素な合成力学系を再現し,解析結果の正当性を示した. 2.理想的ではないスイッチング動作を有するコンバータ回路の解析 本申請課題を行う基となった,高いスイッチング周波数で動作する電流制御型DC-DCコンバータ回路に発生する「理想的ではない」スイッチング動作が回路の振る舞いに大きな影響を及ぼしている,との実験的報告に基づき,前年度の解析手法をスパイクノイズの発生を仮定したBuck-Boostコンバータ回路に適用した。具体的には,まずリターンマップを定義し,その不変区間を示した.また,リアプノフ指数,1および2次元分岐図を導出し,スイッチングが理想的な揚合との比較検討を行った.さらに,新たに2次元離散系を提案し,若干の基礎研究を行った. 3.他分野への本手法の適用を模索 森林火災を模擬した2次元インパクトモデルに対して提案手法を応用したアルゴリズムを適用し,地中海森林およびサバンナにみられるモデルの定性的性質を検討した.その結果,周期倍分岐が特に重要な役割を担っていることがわかった. 4.n次元で記述される理想的ではない断続動作特性を有する合成力学系に適用可能な分岐追跡アルゴリズムの提案 前年度の基礎研究を踏まえ,一般的な固定点および周期点の追跡が可能となった.この結果を踏まえ,来年度は特性乗数および分岐パラメータの計算が可能なアルゴリズムを構築する. 5.理想的ではないスイッチングをみられる不安定現象の安定化 4.を応用し,解軌道の安定化をシミュレーションおよび実験の両面から試みた.
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Research Products
(19 results)