2008 Fiscal Year Annual Research Report
理想的ではない断続動作特性が合成力学系に与える影響について
Project/Area Number |
18700235
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
高坂 拓司 Oita University, 工学部, 准教授 (80320034)
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Keywords | 断続動作特性 / 非線形力学系 / 理想的ではないスイッチング / 分岐現象 / カオス |
Research Abstract |
以下を検討した : 1. スパイクノイズを有するバックブーストコンバータ回路の解析 上記回路を2次元離散系として解析するための手法を示した. また, その合成Jacobi行列を導出することで系の性質を詳細に解析した. その結果,スパイクノイズに伴う新たな領域の発生が, 解の挙動, 共存, 不変区間の拡大に大きな影響を与えることを示した. 2. PWM-1で制御される断続動作回路の実装, およびスイッチング動作が系に与える影響の解明 これまで, 電流制御型のコンバータ回路を念頭に理想的ではないスイッチングが合成力学系に与える影響を検討してきたが, PWM-1で制御される合成力学系に関しても基礎的検討を行った. その結果, 1. 同様の力学的影響が見られた. また, その回路実装を行い, 理論およびシミュレーション結果との一致を確認した. 3. 理想的ではないスイッチング動作を有する系に見られる不安定周期軌道安定化の実装 前年度提案した手法を理想的ではないスイッチングを有する電気回路系に適用した.その結果, 理想的なスイッチング動作を念頭において構成された制御器では制御不可能であった不安定周期軌道が, 提案手法では安定化できることを確認した. 4. n次元で記述される理想的ではない断続動作特性を有する合成力学系に適用可能な分岐追跡アルゴリズムの提案 n次元で記述される系の1周期解に対し, 固定点およびその特性乗数の計算手法を示した. また, 分岐条件を連立させることにより, 分岐曲線を連続的に追跡できるアルゴリズムを構築した. 一方, これらの手法をC言語およびMATLAB上で実装し, その正当性を確認した.
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Research Products
(33 results)