2007 Fiscal Year Annual Research Report
フラクタルと自己相関による都市の空間解析とそれに基づく環境評価システムの構築
Project/Area Number |
18700239
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Research Institution | The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo |
Principal Investigator |
客野 尚志 The Museum of Nature and Human Activities, Hyogo, 主任研究員 (80322725)
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Keywords | 空間的統計処理 / 人工衛星データ / 空間的自己相関 / 社会統計データ / 土地利用 / 土地被覆 / プログラミング / GIS |
Research Abstract |
都市の環境の状況を,フラクタルと空間的自己相関の手法で解析し,都市の空間的特性を定量的に把握するという本研究の目標を見据えて,本年度は最終年度の解析にむけて次のような作業を執り行った。 まず,ALOS(だいち)の近畿圏の多地区のデータを購入しこれをGIS上に布置して,その基本的な特性について把握した。ALOSは光学センサーとレーダーセンサーの両方を装備しているために,同じ地区において異なるセンサーの観測結果を利用できるという利点があるので,それを生かすようにデータを選択した。また,光学センサーのものについては,同じ地域において異なる季節のものを選択して,季節による植生の変化などについても解析できるように下準備を進めた。 また,昨年度から,入手,整理を進めている土地利用や人口,地形などの各種GISデータについては,投影法や測地系などを整えて一つのベースマップ上に統合して,先の人工衛星データなどを重ねて解析できるように準備を整えた。 また,航空写真の解析については,京都の中心市街地において,屋根の葺き材も含めた詳細な土地被覆状況を入力し,後の人工衛星データと合わせた解析のための基礎マップとして作成を進めた。 さらに,昨年度作成した,画像データに対して任意の窓サイズの空間的自己相関を算出する解析プログラムを用いて,ASTERおよび細密数値清報などから得た都市の詳細な土地利用図を定量的に解析し,これを同様の手続きにて算出したエントロピーと比較して,広域的な都市の環境の違いが,両指標の数的な関係にどのように影響するか,逆に両指標の組み合わせから広域的な都市環境の特徴を把握できるのに十分な情報を得ることができるのかどうかにっいて検討をすすめ,これを論文としてまとめた。
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