2006 Fiscal Year Annual Research Report
音楽を介するコミュニケーションの認知的メカニズムの解明
Project/Area Number |
18700261
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
山本 知仁 金沢工業大学, 工学部, 講師 (60387347)
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Keywords | 音楽 / コミュニケーション / 呼吸 / ジャズセッション / ピアノ / ドラム / ベース |
Research Abstract |
本研究では,2年間で以下の2つの具体的な目的を達成することを目指している. 1.2人のピアノ演奏者による共同演奏において演奏リズム,呼吸リズムをダイナミクスレベルで解析し,演奏者間のコミュニケーションモデルを具体的に表現する 2.解析対象として一般的な演奏形態であるジャズセツションを選び,演奏リズム,呼吸リズムを解析して,コンセプトレベルのモデルを提案する 当初の予定では,1の目標を1年目,2の目標を2年目に行う予定であったが,1の研究内容が1年で終了しなかったため,引き続き2年目も行うことにした.その一方で,2の研究は2年目の研究内容であったが,1年目から実験システムを整え予備的な実験をすでに行った. 具体的な18年度の研究実績として,1の研究目標については新たに実験装置をセットアップし,これまで得られていた実験結果が再現性よく取得することができるかを確認した.また現在,本実験のデータを取り始めており,データの解析が終わり次第,モデルの提案を行う予定である.2の研究目標についてであるが,18年度中に実験システムを整え,予備的な実験を行った.実際に研究に用いたセッション形態は,ドラムとべ一スによるものであり,予備実験の結果としてテンポを固定した機械的な演奏に対し,音楽を介するコミュニケーションが存在する生演奏の方が,より正確な演奏が行われるという結果を得た.今年度は,データをさらに増やし実験結果を説明できるコンセプトレベルのモデルを提案する予定である.
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