2008 Fiscal Year Annual Research Report
ベイズモデルに対するモデル選択法の研究と非線形ベイズモデリングへの新展開
Project/Area Number |
18700273
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
安道 知寛 Keio University, 大学院・経営管理研究科, 准教授 (40407135)
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Keywords | 統計的モデリング / マルコフ連鎖モンテカルロ法 / ベイズアプローチ / 時系列解析 |
Research Abstract |
ベイズモデルのモデル評価基準について予測の観点から検討し、新しいモデル評価基準を導出した。さらに導出した基準と既に提案されているいくつかのモデル評価基準と理論的・数値的に比較検討しながら、本研究で提案するベイズモデルのモデル評価基準の研究を推進した。 予測・情報抽出・知識発見に有用なベイズモデリング手法を構築するためには、理論的研究もさることながら、実証的研究も必要不可欠であるため、非線形判別、時系列解析などの問題に対して有効に機能するベイズモデリング手法の理論研究をおこないつつ、各分野で蓄積されつつあるデータの解析に積極的に取り組んだ。 開発した時系列解析手法は、経営における需要予測問題に適用しとして厳しい競争にあるわが国の製造業においては、生き残りのため様々な経営戦略が展開されている。特に、新鮮な素材を扱う製造業を主要なビジネスとする会社にとっては、需要予測に基づいた的確な在庫管理、顧客サービスがひとつの重要と考えている。この問題を解決するための手法を開発した。 さらに、開発した時系列解析手法は資産運用問題にも適用した。ベイズモデルに基づき、資産運用を行うことにより様々な不確実性を考慮できるようになり、従来の古典的統計理論に基づく資産運用手法よりも安定的な運用が可能となる結果が得られた。 開発した非線形生存時間解析手法は、信用リスクの分析に適用した。わが国の金融機関では、BIS規制や不良債権問題をはじめとするリスク管理の要請を背景に、信用リスク管理体制の整備に積極的に取り組んでいる。2006年末から施行される新BIS規制においても、信用リスクの精密化が盛り込まれ、その管理能力の重要性が一段と認識されている。この研究においては、信用リスクを推計するためのベイズモデリング手法を提案した。
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Research Products
(2 results)