2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700282
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Research Institution | Japanese Foundation For Cancer Research |
Principal Investigator |
牛嶋 大 (財)癌研究会, ゲノムセンター, 研究員 (60328565)
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Keywords | バイオインフォマティクス / 多重検定 / マイクロアレイ / サンプルサイズ |
Research Abstract |
平成18年度は、マイクロアレイ等のゲノム研究において検定の多重性を考慮して表現型と関連する遺伝子を探索するためのサンプルサイズ設計の研究を主に行った。9月に行われた統計関連学会連合大会(東北大学)では「混合分布モデルを用いたマイクロアレイ解析におけるサンプルサイズ設計」という演題で口頭発表を行った。2種類の表現型で異なった発現をする遺伝子をマイクロアレイを用いて解析するときに必要なサンプルサイズを計算する場合、調べる遺伝子の数(検定の数)が多いために検定の多重性を考慮する必要がある。また、表現型で異なった発現をする遺伝子の数も多いために検出力についても新しい概念が必要となる。本研究ではマイクロアレイデータ解析でよく用いられる混合分布モデルを仮定した場合の必要サンプルサイズの計算法を提案した。また、それを改良した結果について19年2月に行われた科研費シンポジウム「研究開発における多重決定方式の活用」(代表:広津千尋)で発表した。これらの結果とシミュレーション研究の結果を論文にまとめており、19年7月に行われる多重比較国際シンポジウムで発表する予定である。 18年度に計画していた相関構造を考慮したFDRの計算法に関しては、理論面の整備は行い、簡単なシミュレーション研究では妥当な結果が得られている。しかしデータ解析に関しては18年度は十分なデータを得ることができなかったため、開発した方法の評価には至っていない。したがってこちらの研究は19年度も継続して行う。
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