2006 Fiscal Year Annual Research Report
転写開始点データベースDBTSSの拡張とプロモータ解析
Project/Area Number |
18700286
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山下 理宇 東京大学, 医科学研究所, 特任助手 (10401259)
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Keywords | 転写制御 / プロモータ / データベース / DBTSS / 発現解析 |
Research Abstract |
本申請初年度は、データベースの拡充に重点をおき、具体的には、以下の3点を行った。1)転写開始点情報の追加。2005年9月に理研のグループが公開したマウス・ヒトの5'端cDNA配列データ(CAGE)をDBTSSに追加した。また、共同研究者の東大メデイカルゲノムの菅野・鈴木から得たロシュ454シークエンサー由来の配列も追加し、データベースを拡充した。2)遺伝子の転写開始点の同定、および選択的プロモータの抽出。一つの遺伝子においてサポートする5'端配列が最大の転写開始点を代表転写開始点と定義した。最大値が複数ある場合には、その中央値を代表とした。一方、第一エクソンがオーバーラップしていない転写開始点を抜き出し、それぞれで代表転写開始点を求め、選択的プロモータとその代表転写開始点を定義した。3)DBTSSのマイクロアレイデータの追加。2006年Lambらは、ほぼ単一の細胞株に164種類の薬剤投与を行い、その発現変化をマイクロアレイで見た。このデータに着目し、発現データとプロモータ配列とを対応させた。また、プロモータ上の既知遺伝子結合部位をTRANSFACのmatchを用いて予測し、発現が上昇している遺伝子群で有意に上昇が認められる転写因子結合部位を抜き出す系を整えた。4)TOP遺伝子の同定、及び抽出。転写開始点付近の詳細な解析から、転写開始点付近の配列はinitiatorとTerminal oligo pyrimidine(TOP)と呼ばれる配列をもつ遺伝子群に分類できることがわかった。TOP遺伝子を網羅的に抽出し、その特性を調べた結果、翻訳関連遺伝子がTOP遺伝子であることがわかった。この件に関しては、論文準備中である。5)モチーフ抽出ツールmelina2の作成・複数の配列に共通して見られるモチーフを抽出するツールmelina2を作成し公開した。
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