2007 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700339
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Research Institution | University of Fukui |
Principal Investigator |
伊藤 哲史 University of Fukui, 医学部, 助教 (90334812)
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Keywords | colocalization / immunohistochemistry / in stiu hybridization / ventral horn / GABA / Schwann cell / γ-motoneuron |
Research Abstract |
18年度に我々は上頚神経節に投射するGABA含有線維が脊髄交感神経節前ニューロンに由来することを示した。この際、我々はGABA含有線維がC5前根のような交感神経節前線維を含まない神経にも存在することを観察した。そこで、19年度はこの線維の由来について調査を行った。 GABA産生線維(GABA合成酵素のGAD67陽性線維)はC5からT5までの前根、腕神経叢などに観察された。また上腕、前腕の筋の筋紡錘錘内筋に絡み付いていた。これらのGABA含有線維はコリン作動性のマーカーも同時に発現した。腕神経叢の切断後、筋紡錘のGAD67陽性は完全に消失した。上腕三頭筋に逆行性トレーサーのfluorogoldを注入後、脊髄切片に対してGAD67 mRNAに対するin situ hybridizationとflurogoldに対する免疫組織化学を同時に行ったところ、逆行性標識された中型ニューロンの一部がGAD67 mRNAを発現することが明らかになった。これらのことは上腕に投射する頚髄のγ運動ニューロンの一部がGABAを含有することを示している。これらのニューロンはGABAのシナプス小胞放出のマーカーであるVGATを発現しなかった。また、上腕三頭筋においてGABA AおよびB 受容体mRNAは検出されなかった。このためGABA含有γ運動ニューロンの機能は目下不明であり、さらなる研究が必要である。
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