2006 Fiscal Year Annual Research Report
血管平滑筋の異常収縮シグナル伝達の可視化による解明と創薬スクリーニング
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18700391
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Research Institution | Yamaguchi University |
Principal Investigator |
川道 穂津美 山口大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (80363042)
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Keywords | 生理学 / 生体分子 / 蛋白質 / プロテオーム / 循環器・高血圧 |
Research Abstract |
蛋白発現・精製法、アクチンフィラメント-ミオシンの滑り速度測定法(in vitro motility assay)などの分子・細胞生物学的手法を駆使して、血管異常収縮(=Ca^<2+>非依存性のアクチンフィラメント-ミオシン滑り速度の増加)におけるシグナル分子の役割をリアルタイム可視化解析可能なシステムを構築した。具体的な実績は以下の通りである。 (1)リコンビナント蛋白発現系(バキュロウイルス-昆虫細胞Sf9)を用いて非常に困難とされているリコンビナント平滑筋ミオシンを活性のある形で発現、現有する全自動カラムクロマト装置(AKTA explore10S)を用いて精製に成功した。 (2)血管の正常収縮の系のシグナル分子である(MLCK)でミオシンをリン酸化し、ミオシンとアクチンとの滑り運動=血管の収縮をリアルタイム可視化解析することに成功し、その速度解析を行った。その成果は日本生理学会(2007年3月)で学会発表し、非常に高い評価を得た。 (3)異常収縮のシグナル伝達系の鍵を握る分子であるROKでミオシンをリン酸化し、Ureaグリセロール電気泳動でリン酸化を確認した。 (4)データーは従来のビデオテープ録画ではなく、全てデジタル方式で取得し、高速速度解析が可能となった。よって、本研究課題は、順調に遂行されている。なお、本研究は、山口大学組換えDNA実験安全委員会の承認および山口大学動物実験規則に基づく動物実験委員会の承認を得ている。
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Research Products
(13 results)