2006 Fiscal Year Annual Research Report
マウス生体内におけるシグナル経路のin vivoイメージングシステムの確立と応用
Project/Area Number |
18700393
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
築山 忠維 北海道大学, 大学院医学研究科, 講師 (20399819)
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Keywords | ガン / 免疫 / シグナル伝達 / マウス / 生体内 / NF-κB / in vivoイメージング / 可視化 |
Research Abstract |
全ての生物において、シグナル伝達システムの厳密な制御は、生命を維持することに決定的に重要であるといえる。そこで我々は、本研究において生体内でこれらのシグナル活性を蛍光・発光によりイメージング・観察するためのシステム構築を目指し、さらにこのシステムを様々なシグナル活性変化を検出するレポーターとして活用することで、個体の形態形成から恒常性維持までに至るあらゆる生命現象を対象とした幅広い研究に対応させることを目的とした。 まず我々はガン、免疫異常、炎症などの多くの疾患に重要な役割を果たしていると考えられているNF-κBシグナルに注目し、そのシグナル活性を検出するためのシステム構築を行った。そこで、NF-κBシグナルをより高感度かつ特異的に検出するためのレポーターシステムを確立することを目的とし、多コピー数のNF-κB結合配列と、NF-κBシグナルの下流において発現強度が強くかつ特異的と考えられるIL-2遺伝子由来のミニマルプロモーターにより構成される、改良型NF-κBレポーターシステム、NATシステムを構築した。さらにシグナルの蓄積とリアルタイムでのシグナル活性変化を検出ため、レポーター遺伝子として安定型・不安定型のルシフェラーゼ・EGFPと組み合わせ、検討を行った。また、生理的なNF-κBシグナル活性化刺激に対するNATシステムの検出感度と特異性について、細胞レベルでの検討を行った。その結果、従来のNF-κBシグナルレポーターシステムに対し検出感度で18倍、特異性で5倍高い値を示し、さらにシグナルの蓄積とリアルタイムでのシグナル活性変化を同時に測定出来るシステムであることが示された(Immunology Letters ; in press)。さらに我々は最終的な目標である"生体内におけるNF-κBシグナル活性のin vivoイメージング"を可能にするため、これらのトランスジェニックマウスの作製も行い、現在その解析中である。
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[Journal Article] SNIP1 is a candidate modifier of the transcriptional activity of c-Myc on E box-dependent target genes.2006
Author(s)
Fujii M, Lyakh LA, Bracken CP, Fukuoka J, Hayakawa M, Tsukiyama T, Soll SJ, Harris M, Rocha S, Roche KC, Tominaga S, Jen J, Perkin ND, Lechleider RJ, Roberts AB
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Journal Title
Molecullar Cell 24(5)
Pages: 771-783