2006 Fiscal Year Annual Research Report
ノックアウトマウスを用いた生体内におけるマイクロRNAの機能解析
Project/Area Number |
18700397
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
蓮輪 英毅 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (50343249)
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Keywords | miRNA / ノックアウトマウス |
Research Abstract |
マウスの各臓器におけるmiRNAの発現プロファイルはこれまでに報告されており、精巣では17種のmiRNAの発現が確認されている。また、我々は独自に精巣からクローニングしたmiRNAの配列情報を有している。本研究では、これらの情報をもとに任意のmiRNAを選びノックアウトマウスの作製を試み解析することで、miRNAとそれが関与する生命現象を明らかとすることを目的としている。任意のmiRNAの前駆体をネオマイシン耐性遺伝子と置き換えたターゲティングベクターを作製し、ES細胞にエレクトロポレーション法を用い組換えES細胞を作製した。また、本ターゲティングベクターはmulti-Gatewayのシステムを利用して新規の構築法を確立した。2つの組換えES細胞を得ることに成功し、C57BL/6マウスのブラストシストにインジェクションしキメラマウスを得た。キメラマウスの交配で得られたヘテロノックアウトマウスの雌雄を交配して得られた産子の遺伝子型はメンデルの法則にしたがって得られており、本miRNA欠損マウスは発生過程ににおいて異常がないことがわかった。また、雄のノックアウトマウスからも問題なく子供が得られることから、本miRNA発現組織の1つである精巣においての異常は観察されなかった。しかしながら、雌のノックアウトマウスにおいて、有意な妊娠率の現象が観察された。このことから、本miRNAは雌の生殖機能に関与していることが示唆された。
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