2006 Fiscal Year Annual Research Report
プローブ化した細胞接着基盤による細胞の増殖・分化制御とその新しい計測技術の開発
Project/Area Number |
18700424
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
原田 伊知郎 東京工業大学, 大学院生命理工学研究科, 助手 (00361759)
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Keywords | 細胞外マトリクス / マイクロアレイ / 細胞接着 / ヒドロゲル / 光重合 |
Research Abstract |
本研究では計測用マイクロアレイ接着基盤を開発し、そのアレイ状に林立したポスト型ゲルを計測用プローブと細胞骨格構築の制御チップとして利用することで細胞の形態と機能の相関を動的に解析できる培養システムの基礎を構築することを目的とする。サブマイクロ状に光ファイバー型ポスト形状ゲルをアレイ状にパターニングした培養基盤を作製し、細胞が接着点に及ぼす力は個々のポスト形状ゲルの変形から測定し、その接着点に結合してくるタンパク質を光ファイバーとして同時観察を可能にすることを交付期間中に達成することが目標である。その経過として、 1.光ファイバー化したマイクロピラー型培養基盤の作製 2.マイクロピラー上への細胞培養の検討 が中間目標の課題であり、まずはじめに光ファイバー化したゲルに用いる素材の選定を行った。検討には2-hydroxylethyl acrylateと2-hydroxyl methacrylateで行った。両者とも、その重合濃度の検討によりポスト中心部へ特定の入射角で光を入射することで水溶性ゲルでありながら全反射条件が存在することが分かり、細胞中に存在する蛍光色素の励起用の光源として用いることは十分可能であることが示唆された。また、これらのポスト形状ゲルを3μm以上、高さを3〜10μmで重合することが可能であった。またゲルのヤング率は2-40kPaまでものが作製可能であった。しかし、ポストの直径は1μm以上のものを作製することが出来なかったため、細胞の力を検出するためにはさらに弾性率の高いゲルを作製する必要があることが分かった。また、これらのポスト上にフィプロネクチンを固定化し細胞を培養することが可能であることが示された。
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Research Products
(2 results)