2006 Fiscal Year Annual Research Report
超音波画像撮影時の超音波伝播状態を反映した外科手術用高精度集束超音波に関する研究
Project/Area Number |
18700436
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
松宮 潔 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 助手 (40396792)
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Keywords | コンピュータ外科 / 非侵襲治療 / 集束超音波 |
Research Abstract |
1.目標点探索およびHIFU照射兼用プローブの開発 本研究で用いるプローブは,超音波エコー画像撮影とHIFU照射の機能を兼ね備える必要がある.通常の超音波エコー画像撮影用プローブは広い範囲を撮影するためリニア型もしくはコンベックス型の形状であることが多いが,1本のビーム形成時に駆動している圧電素子は全体のうち少数であり高い出力を要するHIFU照射用としては適切な圧電素子配置でない.そこで,全圧電素子によるフォーカシングを行うためコンケイブ型(凹型)の圧電素子配置を有するトランスデューサを設計した.開発の初期段階として,以下の3点を16個の圧電素子を1次元に並べたトランスデューサにより2次元的に行うこととした. (1)phased array型トランスデューサとしての基本的な動作確認. (2)反射波源への再フォーカシングの試行. (3)不均一な音響インピーダンスを有するファントムを通しての目標点へのフォーカシングの試行. 2.目標点探索用超音波および治療用HIFUの送信制御手法の開発 超音波エコー画像上で入力した目標点に対しフォーカシングを行うためphased array型トランスデューサ用送受信回路の設計を行った.トランスデューサに配置された各圧電素子における反射波の振幅と位相の情報を受信回路を通じて記録し,HIFU照射時(高出力送信時)における各圧電素子への入力信号(振幅および位相)に反映させるアルゴリズムの設計を行った.未知かつ不均一な物性を有する介在物を通じての送受信を想定した場合,反射波源と各圧電素子との距離に加え局所的な介在組織の物性の分布を考慮してHIFU照射用信号を生成する必要があり,反射波の受信情報のみでのHIFU照射チューニングを行う手法について検討を行うこととした.
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