2007 Fiscal Year Annual Research Report
神経変性疾患へのコエンザイムQ10の効果〜三次元動作解析を含めた多面的効果判定〜
Project/Area Number |
18700455
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
宗宮 真 Gunma University, 医学部, 医員 (20302474)
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Keywords | 神経変性疾患 / パーキンソン病 / リハビリテーション / 動作解析 / コエンザイムQ10 / 高次脳機能障害 |
Research Abstract |
本研究の目的は神経変性疾患に対するリハビリテーションやコエンザイムQ-10(CoQ-10)の影響を三次元動作解析装置・床反力計・動的重心動揺計検査・電気生理学的検査(表面筋電図)などの計測機器を用いて定量的に評価・検討することにある。また、自覚症状・目常生活動作(ADL: Activities of Daily Living)・QOL(Quality of Life)の改善の検討や高次脳機能障害を伴う疾患に対しては知能検査や遂行機能障害の検査を行い、多面的なアプローチにより詳細に検討する。 三次元動作解析装置・床反力計・動的重心動揺計検査、表面筋電図を行う。三次元動作解析装置では起居動作や歩行の変化を,動的重心動揺計では外乱に対するバランス・姿勢反射を、表面筋電図では動作時や外乱時に起こる筋活動について測定を行う。 今年度は、昨年度より症例数を増やし、パーキンソン病患者において三次元動作解析装置により歩行の状態を速度・歩幅・床反力・歩行や起居動作時の関節角度の変化で評価し、動的重心動揺計を用いて姿勢反射障害の定量を行った。これに加え、リハビリテーションの即時効果についても検討をおこない、即時効果と高次脳機能障害との関連について検討した。前頭葉機能検査の結果の高い群と低い群を比較すると、身長に対する歩幅や歩行速度の割合について、高い群ではリハ前と比較してリハ後に有意な改善が認められたのに対し、低い群では改善が認められなかった。非運動症状である前頭葉機能障害と運動機能障害に対するリハ効果との関連が推察された。また、パーキンソン病と同様にミトコンドリア機能異常が報告されているミトコンドリア脳筋症のCoQ-10内服患者で血漿中のCoQ-10酸化還元比率を検討したところ健常者と比較して有意な差を認めなかった。
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