2006 Fiscal Year Annual Research Report
身体動作の順動力学シミュレーション技術を応用した股義足設計ツールの開発
Project/Area Number |
18700476
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
内藤 尚 大阪大学, 基礎工学研究科, 助手 (40392203)
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Keywords | 福祉用具 / 開発支援 / 設計支援 / 身体動作モデル / 歩行シュミレーション / 順動力学モデル / 股義足 / 動力学パラメータ同定 |
Research Abstract |
本研究の目的は,人体の動作を予測する順動力学シミュレーション技術を応用した股義足の設計支援ツールを開発することである.本年度は,股義足歩行に関する基礎データの収集,義足モデリングシステムの構築の一部を行った.具体的な研究実績は下記の4点でまとめられる. (1)股義足歩行実験:日常的に股義足を使用している被験者に依頼し股義足を用いた歩行実験を行った.実験に用いた義足は,被験者が普段用いている股義足と研究代表者が開発中の股継手の回転中心を解剖学的な股関節回転中心に近づけた股義足である.これにより,股義足歩行の基礎データを収集した.また,副次的な成果として,開発中の股義足を用いて,安定した支持なしの自由歩行が可能であり,歩行時の左右対称性などに改善が見られることが確認された. (2)義足動力学パラメータ推定システムの計測系の構築:義足の動力学パラメータを簡便に同定するシステムの仕様を決定した.それに基づき,3次元動作解析システム,力センサを組み合わせたシステムを設計した.計測系ハードウェアの構築を継続中である. (3)義足動力学パラメータ推定ソフトウェアの作成:上記(2)により計測した物理量のパターンを用いて,義足の動力学パラメータを同定するソフトウェアのアルゴリズムを作成した. (4)義足モデリングツールの作成:推定した義足動力学パラメータを基に,義足のモデルを作成するツールおよび,作成した義足モデルを身体動作解析のための順・逆動力学シミュレータに簡便に組み込むための,インターフェイスとなるツールを作成した.
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