2008 Fiscal Year Annual Research Report
身体文化の身体教育学的研究-21世紀の新たな教育文化の創造に向けて-
Project/Area Number |
18700495
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
木庭 康樹 Hiroshima University, 大学院・総合科学研究科, 助教 (60375467)
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Keywords | 身体文化 / 身体教育 / スポーツメディア / 教育媒体 / 感性教育 / 身体論 / 古代ギリシア哲学 / 感覚論 |
Research Abstract |
本科研費研究の最終年度である平成20年度は、まず、研究代表者が、平成20年7月の日本体育学会体育哲学専門分科会(於 : 箱根静雲荘)において、「スポーツのゲーム構造論に関する研究-サッカーのゲーム分析のための原理論構築に向けて-」というテーマで研究発表を行い、サッカー文化を事例にしつつ、身体文化としてのスポーツのゲーム概念についての検討を行った。 その結果、身体文化として「身体運動競技(スポーツ)」は、「比較関数」によって表わされる基底詞としての「競技」に、身体教育によって生成する「能力的身体性」が限定詞として加わってできたものであり、個々のスポーツゲームでは、ルールによって定められた競技目標にもとづく身体の使用がなされていることが明らかとなった。 また、同じく7月には、筑波大学体育科学系において本科研費研究の最終年度成果発表会を開催し、スポーツ運動とスポーツ行為の区別および身体運動文化の教材化の方法について、それらの全体像を提示することができた。 さらに、7月の日本体育学会体育哲学専門分科会で行った研究発表の原稿を一部修正し、本年度の科研費補助金の助成による学術論文「サッカーのゲーム分析のための原理論構築に向けたスポーツのゲーム構造論に関する研究-『身体運動競技(スポーツ)』の基底詞としての『競技』概念の検討-」が「体育・スポーツ哲学研究」に掲載されることとなった。 なお、今後の課題は、同研究発表の後半部分に当たる「身体運動競技(スポーツ)」の限定詞としての「身体運動概念の検討を行っていくことである。
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