2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700505
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
平川 武仁 筑波大学, 体育センター, 準研究員 (50404942)
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Keywords | 競歩競技 / 歩行速度維持 / 競歩技能 / トレーニング |
Research Abstract |
陸上競技の中でも中長距離走と競歩のような持久性の連続運動では,競技される距離全体にわたって,高い歩行速度を維持することが競技パフォーマンスにおいて重要である.この歩行速度を維持する能力について,生理学的側面から検討した先行研究は多いが,技術的な側面に着目した研究は非常に少ない.本研究課題における本年度の目的は,競歩選手の競技水準と歩行速度の維持技能の関係を検討することであった. 被験者は,競歩を専門に取り組む学生および実業団選手(計15名)であった.実験条件はペースメーカーに追従して5020m(1周455mを11周と15m)の距離を競歩することであった.計測は地面反力(サンプリング間隔1kHz)とビデオカメラ4台による3次元動作撮影(60fps)であり,スタート直後(約5m地点)と毎周回を測定場面(被験者1名につき計12場面)とした. 分析の結果,熟練・未熟練者ともに着地直後に地面反力が最大値を示したが,1)未熟練者では支持期後半に地面をキックするように地面反力が再度大きくなること,2)熟練者では最大値を示した後に比較的漸減的に低下する傾向が認められたこと,3)未熟練者は周回を重ねると歩行速度が低下し,それに伴って地面反力の最大値が漸減していくこと,4)熟練者は周回を重ねるごとに歩行速度を徐々に向上させ,それに伴って地面反力も漸増していく傾向が認められた. 次年度は,更に運動学的・動力学的解析をすすめ,競歩競技における重要な技能を提案していく予定である.
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