2006 Fiscal Year Annual Research Report
男性の立場からみたスポーツ環境のセクシュアル・ハラスメントに関する社会学的研究
Project/Area Number |
18700513
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
高峰 修 明治大学, 政治経済学部, 講師 (10409493)
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Keywords | セクシャル・ハラスメント / スポーツ環境 / 男性 / 社会学 |
Research Abstract |
平成18年度には、第一に、性暴力という共通点から、ドメスティック・バイオレンスに関する文献を取り上げ、その中でも加害者に関する記述(加害者の人物像、生い立ち、性格、事件に関する加害者の言い分)に着目しながら概観した。この作業は、後にスポーツ環境におけるセクシュアル・ハラスメントの加害者がもつ特性の分析において比較対象となることからも重要である。この作業の結果は、学内紀要論文として平成19年度中に刊行される予定である。 第二に、スポーツ環境におけるセクシュアル・ハラスメント事例の概要について調査を進めた。これに関しては新聞などで報道されている情報に限界があったため、特に裁判になっている事例については、当該裁判の所轄裁判所・検察庁に出向き、可能な範囲で裁判記録などを閲覧した。こうして得られた情報を元に、一部の加害者に対しては、本研究のインタビュー調査への協力を求める依頼を行った。平成19年度は引き続き調査への協力依頼を行っていく予定である。 第三に、スポーツ環境のセクシュアル・ハラスメント事例において被疑者となった人物に、インタビューを実施した。個別のインタビュー調査は当初は平成19年度に実施する予定であったが、平成18年度中に一件のインタビューを実施することができた。インタビューの結果はテープ起こしをして文章化し、この情報を基にする論文を作成した。平成19年3月に投稿しており、現在、審査中である。 最後に、平成18年度に予定していた男性指導者・競技者に対するグループインタビューは、調査対象の都合により実施できなかった。この調査は平成19年度の早い段階で実施する予定である。
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