2006 Fiscal Year Annual Research Report
ドロップ着地の粘弾性モデル化による衝撃力緩衝メカニズムの解明
Project/Area Number |
18700514
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
吉田 康行 早稲田大学, 人間科学学術院, 助手 (80409705)
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Keywords | 粘弾性 / 着地 / バイオメカニクス |
Research Abstract |
本年度は粘弾性モデルの運動方程式を立て,そのプログラミングをおこない,最後に地面反力を求めた.この地面反力がバイオメカニクスにおけるフォースプレートのデータに対応することになる. 1自由度の粘弾性モデルの場合,質量だけでなく,それに弾性要素と粘性要素が加えられている.これらの中でバネが持つ弾性は変位に比例して力を発揮し,ダッシュポットが持つ粘性は速度に比例して力を発揮することが知られている,この二つの項を考慮して自由体図を描くことで粘弾性モデルの運動方程式,つまり二階微分方程式が完成する.そして,自由度が増加するにつれて,方程式の数も増加し複雑になっていくが,基本的な考え方は1自由度と同じである.本年度は1自由度,2自由度,4自由度の粘弾性モデルの運動方程式を立てた. その次にMATLAB(サイバネット社製)を使用し,プログラムを作成した.解析的に,1自由度と2自由度までは運動方程式が解ける.しかし,自由度が多い場合には難解になるため,数値的に解くことが一般的である.具体的には,初めに二階の微分方程式を一階の連立微分方程式に書き下し,そして次に4次のルンゲクッタ法により数値積分をおこなった. 最後に地面反力の計算をおこなった.地面と粘弾性モデルはバネとダッシュポッドで接続されている.したがって粘弾性モデルが地面に作用する力は,このバネの弾性力とダッシュポットの粘性力の総和と考えることができる.また,この粘弾性のパラメータを変化すると地面反力も変化することが確認できた.
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