2006 Fiscal Year Annual Research Report
スピードスケートの加速動作に影響を及ぼす体力的要因に関する研究
Project/Area Number |
18700524
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Research Institution | National Agency for the Advancement of Sports and Health |
Principal Investigator |
湯田 淳 独立行政法人日本スポーツ振興センター国立スポーツ科学センター, スポーツ科学研究部, 研究員 (80415835)
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Keywords | スピードスケート / 加速動作 / 3次元動作分析 / キネマティクス / 身体的特性 / 体力的要因 / MRI / 発達発育 |
Research Abstract |
本研究では,スピードスケート競技における加速動作を対象として,発育発達に伴うパフォーマンスの変化を技術および体力的側面から検討し,発育発達段階に応じた技術および体力トレーニング立案に役立つ知見を得ることを目的とした.また,この目的を達成するため,本研究では以下の研究課題を設定し,データ収集を行った. 課題1 3次元動作分析法を用いてスピードスケート選手のスタートからの加速動作を競技成績と関連づけて検討し,優れた加速技術のキネマティクス的特徴を明らかにすることを目的とした.ここでは,長野市オリンピック記念アリーナ(長野県長野市)で開催された全日本距離別選手権大会の男子500m競技を対象とし,スタートおよび加速動作をそれぞれ2台の高速度VTRカメラを用いて撮影した. 課題2 各種運動能力テストを実施することによって一流およびジュニア選手の身体的特性を明らかにし,課題1で明らかとなった加速技術と関連づけて検討することによって,加速動作に影響を及ぼす体力的要因を発育発達の観点から明らかにすることを目的とした.ここでは,スピードスケート短距離種目を専門とする男子選手19名(シニア選手9名,ジュニア選手10名)を対象とし,形態(身長,体重,MRIによる大腿および体幹部筋横断面積),身体組成(空気置換法による体脂肪率),無酸素性運動能力(10秒間最大ペダリング運動による発揮パワー),下肢筋力(BIODEXによる等速性膝関節屈曲伸展最大筋力),脚伸展パワー(画像分析および地面反力測定によるジャンプ動作中の発揮パワー)といった体力的要因を測定した. 平成18年度では,これらの研究課題におけるデータ収集を完了し,平成19年度以降に計画しているデータ分析を進めるためのデータ整理を行った.
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