2006 Fiscal Year Annual Research Report
筋収縮に伴う筋細胞内外の酸素環境動態の変化と代謝動態との関連について
Project/Area Number |
18700527
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Research Institution | Kanazawa University |
Principal Investigator |
増田 和実 金沢大学, 教育学部, 助教授 (50323283)
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Keywords | 骨格筋 / ミオグロビン / ヘモグロビン / NIRS / MRS |
Research Abstract |
骨格筋のエネルギー代謝、特に酸素代謝の機構に対するHbやMbなどのヘムタンパクの役割が、生化学的に認識されていた物性としての機能と矛盾することが近年、指摘されている。したがって、今一度、筋細胞内外(内はMb、外はHb)に存在するヘムタンパクがどのように筋細胞の酸素代謝に関わっているのかを検討する必要がある。このことを明らかにするためには、生体内でヘムタンパクを分離しながら観察する必要がある。その方法としてはMRSと光学的原理を基にしたNIRSの併用が考えられる。^1H-MRSを用いて、マウス(C57/BL6:male;BW30-35g)の下肢骨格筋内のOxy-Hb/Mb(Hb-O_2 or Mb-O_2)のシグナル検出を試みた。安静時のMb-O_2のシグナル(Val-E11)は-2.75ppm(Hb-O_2:-2.4ppm)に見ることができ、Cuff時には消失し、Cuff解放後に再出現した。しかしながら、再現性が十分に保証されなかったこと、あるいはまた、cuff解放後のVal-E11シグナルは完全に安静状態に戻らなかったことから、安静時あるいはCuff時に観察されたピークが真にMb-O_2のシグナルであるかどうか、あるいはまた、MRSのパルスプログラムの設定に問題無いのかについて、再検証する必要がある。また、骨格筋における酸素代謝状況をHbとMbを分離してモニタするために、下肢骨格筋への環流システムを確立しようとした。この下肢環流モデルは、MRSを用いた測定には適用が困難だが、NIRSを用いた検証には適用可能であると思われる。この課題については、2年目に継続推進させるものとする
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Research Products
(4 results)