2007 Fiscal Year Annual Research Report
改正介護保険制度における「介護予防サービス」を支援するシステムの構築に関する研究
Project/Area Number |
18700557
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Research Institution | Fukui Prefectural University |
Principal Investigator |
石原 一成 Fukui Prefectural University, 学術教養センター, 講師 (80347690)
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Keywords | 特定高齢者 / 身体機能 / 運動プログラム / 介護予防 / ヘルスプロモーション |
Research Abstract |
本研究は,要支援1・2の認定者を対象に実施される「介護予防サービス」の支援システムの構築を目指した試みを実施し,その効果を検討することを目的としている。平成19年度は,要支援・要介護状態に陥るおそれの高い高齢者(特定高齢者)の身体機能を維持・改善を目指した運動プログラムを試作し,その介入指導効果を検討した。 対象は,健康診断の結果,運動機能における特定高齢者と診断された19名(平均年齢77.8±5.0歳)とした。身体活動量の増加や自宅での運動継続をねらいとした運動指導(簡単な筋力トレーニングやストレッチ,指体操など)を1回につき約60分,週1回,10週間に渡って実施した。また,形態測定,身体機能測定,反応速度テスト,身体活動量調査を行い運動指導期間の前後で検討した。 その結果,運動プログラムの前後で,対象者の10m通常歩行,10m最大歩行に増加傾向が認められた。また,対象者19名中8名において1日歩行数が増加していた。今回採用した運動プログラムは,特定高齢者に対しても安全に継続することができ,身体機能や身体活動量の向上につながる可能性が示された。そして,多くの高齢者施設や家庭においても広く活用することができ,長期的な自立支援・介護予防対策のひとつとして利用できるものと考えられた。 以上の結果は,改正介護保険制度における「介護予防サービス」を支援するシステムの構築に関する基礎資料として利用できるものと思われる。
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