2008 Fiscal Year Annual Research Report
末梢の随意的調整運動課題が要介助高齢者の急性期機能回復に及ぼす影響
Project/Area Number |
18700564
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Research Institution | Kanazawa Institute of Technology |
Principal Investigator |
佐藤 進 Kanazawa Institute of Technology, 基礎教育部, 准教授 (90291757)
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Keywords | ADL / リハビリテーション / 随意的調整運動 / 要介護高齢者 / 機能回復 |
Research Abstract |
本研究では、(1)要介助高齢者(施設入所高齢者)の急性期における日常生活動作能力(ADL能力)回復のリハビリテーションとして、随意的な筋力発揮調整課題の有効性について検討すること、(2)力発揮を伴わない課題として、関節角度の随意的な調節を利用した運動課題を作成し、ADL能力回復のためのリハビリテーションとしての有効性を検討すること、を主な目的としている。 昨年度は、随意的な筋力発揮調整課題とともに、開発した随意的関節角度調整課題の基礎データを収集した。本年度は、ADL能力回復のためのリハビリテーションとしての両運動課題の有効性について検証することを目的とし、随意的筋力発揮調整課題に加え、施設入所者を対象とした関節角度調整運動課題に関するデータ収集の実施を計画した。 研究成果の一部として、昨年度開発した、肘関節を利用した随意的関節角度調整運動課題に関して、そのシステムの信頼性等に関する学会発表を実施した。 本研究は、本年度が最終年度であった。これまでの研究成果として、関節角度を利用した随意的調整運動課題に関する測定システムを開発したことがあげられる。また、既存の随意的筋力発揮調整運動課題に加え、関節角度を利用した運動課題を、障害発生後、急性期にある施設入所高齢者に適用を試みた結果、実際に運動課題を遂行する上肢などの一部ADL能力には好影響が期待されたが、被験者のその日の体調によって大きく測定結果が変動することや、明確な効果をADLのパフォーマンスレベルで表出させることは困難であった。今後、パフォーマンスレベルだけではなく、脳機能レベルでの効果も検証することで新たな有効性を提案できるかもしれない。
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Research Products
(1 results)