2006 Fiscal Year Annual Research Report
加齢に伴う水晶体白濁度と視環境変化の研究-空間周波数特性と色彩識別能力-
Project/Area Number |
18700587
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Research Institution | Kobe Women's University |
Principal Investigator |
大森 正子 神戸女子大学, 家政学部, 講師 (10397490)
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Keywords | 加齢 / 色彩識別能力 / コントラスト感度 / 水晶体白濁度 / 高齢者 |
Research Abstract |
加齢にともなう視覚機能変化の中でも視認性の低下については、視力、調節機能、空間周波数特性、水晶体白濁が強く影響する。特に水晶体が白濁してくると、光が眼底に届く前に散乱されてしまい、網膜に像を結ぶ働きが弱くなり、かすんで見えるようになる。また、加齢に伴う黄変化も重要な問題である。本研究では、スリット撮影画像解析(NIDEK:EAS-1000)で、白濁度を透明から白色までを256階調に分けて評価することにより水晶体の白濁を定量的にとらえること、加齢に伴う水晶体の白濁が、視認性、特に、色彩識別能力と空間周波数特性にあたえる影響について明らかにすることを目的としている。 H18年度は、表示条件である、物体色(紙パネル)と光源色(LCD:液晶ディスプレイ)による2種類の実験用テスタ作成を行った。コントラスト感度測定・LCD用に、ビジョンコントラストテスタ(Vistech社製)をスキャナーでコンピュータに取り込み、実験照明条件(D65・10001x)(セリック:XC-100A)で、分光放射輝度計(コニカ:CS-1000S)にて、輝度と色度を計測しプロットした(コニカ:CS-S10w)。物体色の測色値と同じくなるよう、コンピュータに取り込んだテスタの画像変換を確認しながら作成した。次に、色彩識別能力測定・LCD用テスタ作成のため、100Hueテスト(日本色研:ND-100)の100コマについて、実験照明条件で、デジタルカメラ(ソニー:DSR-A-100K)で撮影した画像データをコンピュータに取り込み、測色し色度図上にプロットした。100Hueテストの測色値に同じくなるよう、パソコンに読み込んだテスタの画像変換を行い100コマ作成した。100コマのテスタをコンピュータ上で並び替え実験ができるようソフト作成中である。 H19年度は、被験者の水晶体白濁度測定と並行して、実験・解析を行う。
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