2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700597
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Research Institution | Teikyo Junior College |
Principal Investigator |
石原 三妃 帝京短期大学, 生活科学科, 講師 (30290109)
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Keywords | 冷凍 / ゲル / テクスチャー |
Research Abstract |
ゲル化剤として、タマリンドガム(MRCポリサッカライド株式会社:TG160)を用い、添加する糖アルコールとしてはトレハロース(株式会社林原;トレハ)を用いた。一晩膨潤後、加熱溶解したゾルをガラスリングに流し入れ、10℃で24時間放置したものを冷凍前ゲル、さらに冷凍前ゲルの上部を塩化ビニリデンフィルムで覆い、-25℃で24時間放置した後10℃で解凍したものを冷凍解凍ゲルとした。破断測定は、クリープメーター(RE2-33005S-2(YAMADEN))で行った。タマリンドガム0.5%(w/w)〜1.5%(w/w)では、トレハロースを10%(w/w)〜40%(w/w)を添加したゲルで、加熱溶解後10℃、24h放置ではゲル化せず、ゾル状態であった。冷凍解凍しても、いずれの試料もゲル化せず、ゾル状態であった。トレハロースを40%(w/w)添加すると、タマリンドガム0.5%(w/w)〜1.5%(w/w)で、10℃、24h放置ではゲル化しなかったが、10℃、7days放置ではゲル化した。タマリンドガムを2.0%(w/w)、トレハロースを50%(w/w)まで増加させると、10℃、24h放置でゲル化し、冷凍解凍しても冷凍前に近いゲルを形成した。冷凍前、冷凍解凍ゲル、いずれも破断測定においてディスク型プランジャーでは、破断せず、くさび形プランジャーを用いて破断測定を行った。離しょう率の測定において、ゲル化した試料の冷凍前ゲルの離しょう率はほとんど観察されず、放置時間の経過とともに白い結晶が試料表面を覆った。以上の結果より、タマリンドガムはトレハロースによってゲル化するが、タマリンドガムとトレハロースのみのゲルでは、ゲル化する試料のトレハロース濃度は高かった。また、ゲルの破断応力、破断エネルギーは、一般に市販されているデザートゼリーよりも大きく、一旦ゲル化した試料は、冷凍耐性が高いことが示唆された。
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