2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18700609
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Research Institution | Prefectural University of Kumamoto |
Principal Investigator |
赤星 亜朱香 熊本県立大学, 環境共生学部, 助手 (10316193)
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Keywords | 唾液 / 分泌型IgA / 免疫 / クロモグラニンA / コルチゾール |
Research Abstract |
分泌型IgAは唾液、涙などの分泌液中に多く含まれ、種々の抗原刺激に絶えずさらされている口腔などの一次的な感染防御機構として働いており、極めて重要な生体防御機能を担っている。また、唾液は血清や糞便などと比較し採取方法が非侵襲的かつ簡便で、乳幼児から高齢者まで容易に可能であり、採取時の被験者への精神的・肉体的負坦が軽い。これまでに行った健常な20代女性を対象とした実験で、いくつかの食品に唾液IgA濃度の上昇作用があることを確認した。そこで、今回の実験では免疫賦活作用があるとされている食品による唾液IgA分泌への影響を観察するとともに、血液中の免疫関連物質(免疫グロブリン,CD4,CD8など)の測定も行い、唾液IgA濃度上昇のメカニズムや血液成分との関連性を明らかにすることを目的とした。特定保健用食品の許可を得ている乳酸菌を含むヨーグルト100gを成人女性に22日間毎日継続摂取させ、7日毎の唾液IgAおよび摂取開始前後の血清中の免疫関連成分への影響を観察した。その結果、唾液IgA濃度および分泌量ともに非摂取群では変化がなかったが、摂取群では経日的に上昇する傾向が見られた。また唾液分泌量やストレス指標である唾液中のクロモグラニンAおよびコルチゾール濃度の変化に群間で差は認められなかった。血液成分については現在分析を依頼中であるが、何らかの変化が見られることが期待される。
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