2006 Fiscal Year Annual Research Report
日本人のモノグルタミン酸型とポリグルタミン酸型葉酸の摂取比率検討
Project/Area Number |
18700611
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Research Institution | Kagawa Nutrition University |
Principal Investigator |
福島 真実 女子栄養大学, 栄養学部, 助手 (30286885)
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Keywords | 葉酸 / モノグルタミン酸型葉酸 / ポリグルタミン酸型葉酸 / biovailability / 葉酸摂取量 |
Research Abstract |
食品中の葉酸には、グルタミン酸が1つ結合したモノグルタミン酸型と複数結合したポリグルタミン酸型がある。摂取した葉酸は、小腸上皮粘膜でコンジュガーゼによって加水分解されてモノグルタミン酸型葉酸となり、吸収される。したがって葉酸のbioavailabilityは食品により異なっている。我が国の食習慣において葉酸のbioavailabilityは50%といわれているが、実際に摂取している葉酸のモノグルタミン酸型とポリグルタミン酸型の比率に関する報告はほとんどない。葉酸を十分摂取することは、血中ホモシステイン濃度を正常に保ち、動脈硬化や認知症の予防につながる。そこで、効果的な葉酸摂取を提案するためのステップとして、食事中葉酸のモノグルタミン酸型とポリグルタミン酸型の比率の検討を行った。 葉酸供給源として上位の食品を中心に17食品を選び、さらに通常食される献立から5食選び試料とした。前処理はtrienzyme法にて行い総葉酸量をL.easeiを用いた微生物法にて測定した。L.caseiは、グルタミン酸が1〜3個結合した葉酸にも生育活性があること、食品中の含有量が多いとされている5-メチルテトラヒドロ葉酸はプテロイルグルタミン酸に比べて生育活性が低いとこを確認した。そこでコンジュガーゼ処理の有無によりグルタミン酸が1〜3個結合した葉酸(遊離葉酸)とポリグルタミン酸型の分別をおこなった。 今回測定した食品ではたんぱく質の多い食品中の遊離葉酸の割合が比較的高かった。また5献立中の遊離葉酸は平均14.4%となった。今後分析する食品数を増やし、HPLC法による葉酸誘導体の分離定量を検討する必要がある。
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