Research Abstract |
(1)リズム感の可視化 本研究では,舞踊にリズム感は,「ため」「キレ」の連続によって生まれると定義し,腰の加速度によってその情報が得られるとしている.その検証のため,学習過程における「ため」「キレ」の変化を見ることとし,同一被験者における学習過程による加速度の変化を観察した.その結果,映像から見た主観的な習熟度と,腰の加速度グラフから得られる熟練者との一致度が比例することが確認できた.また,習熟過程において,熟練者との一致度が下がったときがあったが,そのときは,気持ちが落ち込んでいたため「ため」「キレ」が弱くなっていたことも分かり,加速度による判定の信頼性について確認ができた. (2)学習者に合わせる映像教材 本研究では,学習者の習熟度は,手足の一致度を測らなくても,全体的な流れで判定できるとしている.そのため,学習者の学習過程における「動きの流れ」の変化を取得し,流れの違いを判別できるアルゴリズムの開発を行った.手拍子の間隔を単位とし,学習者と熟練者の差を判定する実験を行ったところ,学習過程において,映像から見た主観的な習熟度と,画像によって判定した一致度と一致することが実験からわかってきた.また,「流れ」のずれは,細かく局所的に散布するのではなく,ある程度のまとまりをもつことが分かってきた.このとき,一度習得できた,とされる部分も,学習過程で不一致と判定されることがあったが,映像を確認したところ,自分でアレンジを行ったりしていることが分かり,判定の信頼性について確認することができた.
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