2007 Fiscal Year Annual Research Report
体験の記録と共有に着目した実践型学習モデルに関する研究
Project/Area Number |
18700661
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
佐藤 慎一 Nihon Fukushi University, 福祉経営学部, 准教授 (10410763)
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Keywords | SNS / 情報可視化 / 高等教育 / 大学教育 / ヒューマンインタフェース / 構成主義 / 学習モデル |
Research Abstract |
1.学習プロセスを記録・共有するための環境の活用促進 SNSによる学習プロセスの記録・共有環境を活用した実践型の学習を本年度も継続的に推進した。さらに、本年度は、SNSの利用範囲を大学全体に広げ、より多様な情報の蓄積を行った。昨年度までとは異なる利用者間でのやり取りも発生し、従来であればあまり得ることのできなかった心情面に関する情報も見られた。記録のための環境として、継続的に活用してく目処を立てることができたと考えている。 2.振り返り支援のためのシステム開発 昨年度までの取り組みにより、学習プロセスにおいて記録されたデータを事後に見返そうとした場合に、インタフェースでは不十分であることがわかった。本年度、継続的に分析していく中で、特に、一定期間に渡る複数人のSNSへの記録を事後にまとめて閲覧しようとした場合には、現状のインタフェースでは困難を伴うことがわかった。そこで、情報可視化に関する各種の先行研究を調査のうえ、こうしたデータの効率的な閲覧を可能とする方式を設計した。設計した方式の有効性を確認するため、プロトタイプシステムを構築の上、評価実験を行った。その結果、提案システムの有効性を確認できたが、同時に、いくつかの課題も見出された。今後、記録環境としてのSNSと接続し、閲覧システムとして実稼動させるための知見を得ることができた。 3.学習モデルの検討 学習のプロセスを記録・共有するための環境、記録されたデータを閲覧するための環境のプロトタイプにより、事前学習から事後の振り返りまでの一連の学習プロセスを試行的に実践した。さらに、蓄積された記録が次年度の学習者にとっても有効に活用できる可能性があることを実験により確認した。以上から、学習モデル構築の基礎を築くことができたと考えている。
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