2008 Fiscal Year Annual Research Report
体験の記録と共有に着目した実践型学習モデルに関する研究
Project/Area Number |
18700661
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Research Institution | Nihon Fukushi University |
Principal Investigator |
佐藤 慎一 Nihon Fukushi University, 国際福祉開発学部, 准教授 (10410763)
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Keywords | SNS / 情報可視化 / 高等教育 / ヒューマンインタフェース / 構成主義 / 学習モデル |
Research Abstract |
1. 実践型学習における取り組み事例の蓄積 本研究の基礎となる実践型学習時の学習者による記録活動に、他の教員への普及も図りながら、学部教育の中において継続的に取り組み、事例としての蓄積を行った。これまでの日記を中心とした活用以外にも、コミュニティを中心とした活用など、教員により、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(以下、SNS)の活用方法、学生への活用のさせ方が異なる事例も見られた。本研究による学習スタイルの改善、また、普及・展開を検討するための基礎的なデータを得ることができた。 2. SNSの情報を閲覧する実運用システムの開発 前年度のプロトタイプによる評価実験の結果を踏まえ、複数人によりSNSに蓄積された情報(主に日記)の振り返りを支援するシステム(SNS Viewer)の効率・効果について分析・評価を行い、論文としてまとめた。SNS Viewerについては、稼働中のSNSとの接続するモジュールを開発し、学習時に実質的に活用可能なものとした。また、評価実験により明らかになった課題点を踏まえ、ユーザインタフェースの改良を行い、さらに、ユーザビリティ、学習効果の向上を狙い、機能追加を行った。 3. 統合システムとしての利用者評価と学習モデルの提案 学習の状況を蓄積・記録していくためのシステムを導入し、また、そこに蓄積・記録された情報を閲覧するためのViewerを開発し、実際の活動時から振り返りまでの一連の学習プロセスを支援するためのシステム環境を概ね整えることができた。こうしたプラットフォームを活用して実現可能な「実践型学習モデル」を提案し、関連科目に取り組む教員も含め、効果的な学習に向けた取り組みを行っている。詳細な分析・検証を継続していく必要があるが、初年次教育でも注目されている実践型学習を実効的なものとするための基礎とすることができたものと考える。
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