2006 Fiscal Year Annual Research Report
地域祭礼にみる仮設構築物のおりなす文化的景観に関する調査研究
Project/Area Number |
18700676
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
梅干野 成央 信州大学, 工学部, 助手 (70377646)
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Keywords | 祭礼 / 非日常 / 景観 / 文化財 / 保護 / 仮設 / 移動 / 建築 |
Research Abstract |
仮設的な構築物が組みたてられる姿を景観の観点からみると、文化的に色濃い建築のいとなみが息づいていることに気づく。とりわけ、祭礼にともなって、地域総出で幟や大灯籠、舞台、山車などの組みたて式の構築物を組みあげていく様は、とくに見応えがある。こうした組みたて式の構築物は、祭礼のたびに同じ場所に組みたてられ、都市や集落の景観は、非日常的な祭りの姿へと劇的に変貌する。 本研究課題は、仮設構築物のおりなす景観として地域祭礼の姿に着目し、祭礼に際してがらりと変わる景観の仕組みを建築学の立場から捕捉するものである。この成果をふまえて、景観の概念のなかに祭礼における非日常的な景観を積極的に含め、新しい景観保護の提案を模索するものである。 研究の対象は、伝統的な地域祭礼が数多くのこる長野県の最北部に位置する飯山市である。とりわけ、平成18年度には、瑞穂地区の祭礼、秋津地区の祭礼について調査研究をおこなった。これに加え、日本三大祇園祭にもあげられている長野県長野市の弥栄神社の祇園祭(善光寺の御祭礼)についても調査研究を行った。 調査の項目は、1)祭礼の実地調査、2)各地区に保管されている祭礼に関する史料の収集である。このうち、1)祭礼の実地調査において把握した項目は、1-1)構築物の実測調査、1-2)祭礼当日の配置図の実測調査、1-3)ヒアリング調査の3点である。これらの調査をふまえ、把握した仮設構築物について、建築史・郷土史関係の資料から通史的な位置付けをおこない、祭礼の前後でがらりと変わる景観の仕組みについて建築的に考察を行った。
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Research Products
(2 results)