Research Abstract |
研究初年度では,主に淡水魚類の生息適地推定の基盤情報となる流域構造GISデータの整備,及び魚類調査結果のモデル適合化に重点を置いた。特に空間情報の活用では,ダムによる流域分断化の情報の他に加え,分断後から魚類調査年までの経過年数についても拡充した。この結果特に,通し回遊魚(海洋と河川を行き来して生活史を送る魚種)の生息地評価が,既存研究と比較してより高精度に行える結果となった。 データベース構築:次のデータをGIS対応の報として加工整備した。淡水魚類(水辺の国勢調査魚介類を改良)ダムによる流域分断データ(全国主要河川4世紀以後の国内全ダム),日本全国流域圏水質(公共用水域水質データの1973〜2002分,流域構造データ(全国1kmメッシュにて気象,標高,河川勾配,集水面積等) 空間解析アルゴリズム:データベース中の環境パラメータと魚類調査結果(捕獲情報の有無)を統合化し,一般化線形回帰モデルを用い,淡水魚類の生息適地推定のシステムを初期稼動した。第一ステップとして対象魚種を絞り,絶滅危惧種6種の全国を対象とした生息地ポテンシャルを計算可能とした。 デジタルマッピング:全国の約6000のモニタリング地点を対象に上記推定結果を属性に与え,生息地評価マップ(淡水魚類の棲みやすさの地図)を作成した。 【研究成果】本テーマの関連内容で以下の学術発表を行った。口頭発表は研究代表者本人がすべて行った。紙上発表は連名・投稿中を含む。 【口頭発表】 国内2回:第3回GISコミュニティフォーラム,東京,2006年11月。日本生態学会2007年3月松山 海外3回:26th Annual ESRI International User Conference, San Diego, Aug.2006 5th International Conference on Ecological Informatics, Santa Barbara, Dec.2006, Sakhalin Salmon Initiative International Conference, Yuzhno-Sakhalinsk, Oct.2006 【誌上発表】 国際誌3:Ecological Informatics, Freshwater Biology, Proceedings of International Symposium on Wetland Restoration 2006 新聞発表:しんぶん赤旗2006年4月「淡水魚はどの川がおすき?」
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