2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18710080
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Research Institution | Osaka Municipal Technical Research Institute |
Principal Investigator |
山本 真理 Osaka Municipal Technical Research Institute, 研究員 (20416332)
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Keywords | 金属錯体 / 液晶 / 貴金属 / ナノワイヤー / ナノ材料 / 自己組織化 / 形態制御 / 異方成長 |
Research Abstract |
金属ナノワイヤー、ナノチューブなどの異方性を有する金属ナノ構造体は、球状ナノ粒子にはない特異な光学的、触媒的、電気的、磁気的性質を発現すると期待されている。本研究では、自己組織化が可能な液晶を配位子に組み込んだ金属錯体を設計し、金属錯体の自発的な配列をそのまま反映したナノ構造体を創製することを目的とする。具体的には、一つの円盤のコア部分に複数個の金属を集合させた新しい金属錯体液晶(環状複核錯体液晶と円盤状に自己組織化する扇形錯体液晶)を設計し、カラムナー相を保持したまま還元して金属ナノワイヤーを創製する。 平成20年度では、ラメラ相を形成すると期待できる棒状のアンモニウム錯体[(C_nH_<2n+1>)NR_3]_m[MX_4](M=Au, m=1; M=Cu, Pd, Pt, m=2; n=12, 14, 18; R=H, CH_3)を合成し、その液晶相や相転移温度をDSCや温度可変偏光顕微鏡を用いて調べた。次に、液晶相を形成する温度において、水素還元、光還元、熱分解などの様々な方法で金属錯体が還元され、金属ナノワイヤーが形成されるかを検討した。その結果、一級アルキルアミン存在下、金・アンモニウム錯体[(C_<16>H_<33>)NH_3][AuCl_4]が液晶相を形成する温度から100℃へ徐々に昇温したところ、錯体の分解が進行した。そこで、それぞれの温度での生成物を透過型電子顕微鏡観察を行なったところ、反応初期では、直径数nmの球状ナノ粒子がワイヤー状に配列し、昇温するにつれて粒子の融着が進行し、最終的には平均直径11mn、長さ1-3μmの金ナノワイヤーのみが観察された。このように、金属錯体液晶の配列を利用して、金属ナノワイヤーを形成することに成功した。
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Research Products
(10 results)