2008 Fiscal Year Annual Research Report
希土類添加型磁性半導体超格子の作製と放射光による構造・物性評価
Project/Area Number |
18710088
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
宮川 勇人 Kagawa University, 工学部, 講師 (00380197)
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Keywords | 磁性半導体 / 希土類元素 / スピントロニクス / 磁性多層膜 / 交換相互作用 / ヘテロ接合 / 半導体超格子 / 断面TEM観察像 |
Research Abstract |
本研究の目的は、磁性元素として希土類元素を微量に添加した磁性半導体と、それらを異なる組成で周期的にくりかえし積層させた磁性超格子を分子線エピタキシー(MBE)法によって作製し、その構造ならびに磁気特性の評価を放射光X線実験等により行うことである。(1) 平成18〜19年度においてMBE法にて作製し室温強磁性の確認できている磁性半導体GaAsGdと、Gdを含まないGaAs層とからなる磁性半導体超格子GaAsGd/GaAsの作製を行った。Gd蒸気圧とGaAs成長レイトを制御し、異なる周期構造を有する幾つかの試料についてX線回折や断面TEM(透過型電子線顕微鏡)観察を行ったところ、GaAsGd層内に生じる<111>転位がGaAs層内における結晶回復効果によって消滅し、結果として急峻な界面を有する超格子構造の作製に成功した。層間の磁気的相互作用を評価するにあたり、別に作製したGdを含む磁性多層構造について磁化温度測定を行い、シミュレーションと比較することでGd層間の相互作用を定量的に評価した。(2) 磁性半導体GaAsGd内部のGdサイトやAsサイトの結合状態を検証するために、放射光X線を用いたX線光電子分光(XPS)測定を行った。XPSスペクトルにはGd-O(酸素)結合を示すピークが見られたことから、室温強磁性の発現にはGd-Asの結合状態に加えGd-O結合が影響を及ぼしていることがわかった。(3) 結果をまとめ、国際会議MBE2008ならびにMMM2008にて発表すると同時に、学術論文として発表を行った。
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Research Products
(7 results)
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[Presentation] Structure and magnetic properties of Gd/Fe layer grown by MBE2008
Author(s)
Hayato Miyagawa ; Hiroyuki Shiraoka ; Michihiro Tani ; Shuhei Higuchi ; Kensuke Fujii ; Naoshi Takahashi ; Shyun Koshiba ; Noriaki Tsurumachi ; Shunsuke Nakanishi ; Hiroshi Itoh
Organizer
International Conference on Molecular Beam Epitaxy 2008 (MBE2008)
Place of Presentation
University of British Columbia, Vancouver, Canada
Year and Date
2008-08-06