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2006 Fiscal Year Annual Research Report

超分子ポリマーを用いたレドックス駆動センシング材料の開発

Research Project

Project/Area Number 18710094
Research InstitutionThe University of Tokyo

Principal Investigator

北條 博彦  東京大学, 生産技術研究所, 講師 (20357940)

Keywords化学センシング / 超分子化学 / 分子認識 / ナノバイオ / レドックス
Research Abstract

本研究課題は,トリフェニルメタン(TPM)を骨格とするアミド分子の自己集積能を利用した超分子ポリマー合成と,その分子へのレドックス活性部位の導入,レドックス応答をシグナルとするセンシング材料への応用を目的とする。平成18年度はTPM骨格へのアルキルアミド基の導入と,アルキル鎖の構造が分子の集積状態に及ぼす影響を明らかにすることを目標とした。
パラローザニリンのロイコ体に3当量の各種アルキルカルボン酸クロリド(C_nH_<2n+1>COCl, n=1〜11)を反応させ,それぞれトリアミド誘導体(1a〜1k)を得た。光学顕微鏡およびSEM観察により1a〜1eの群(n=1〜5)はプリズム状の結晶(以下プリズム晶群),1f〜1kの群(n=6〜11)は直径100〜200nmの高軸比針状晶(以下マイクロファイバー群)であることがわかった。赤外分光測定により,プリズム晶群とマイクロファイバー群とでは分子間の水素結合モードが異なることが示唆され,融点も各群を境に変化した。X線回折測定により,プリズム晶群ではTPMユニットが3_1らせん状に並んだ三方晶系の結晶構造をとり,マイクロファイバー群では六方晶系の構造をとることがわかった。これらの結果からアルキル鎖の長さがTPM骨格間の相互作用を制御し,水素結合モードに変化をもたらすと考えられる。また,マイクロファイバー群の高軸比構造は晶系の軸異方性を強く反映したものと解釈できる。
アルキル側鎖にレドックス活性部位(フェロセン),不斉誘起部位(R, S-マンデル酸,R, S-α-フェネチルアミン)を共有結合を介して導入したが,いずれの場合もアモルファス状の固体となり,秩序をもった組織化構造は認められなかった。フェロセン体のキャストフィルムの電気化学測定を行い,フェロセンのレドックスに相当する電流応答を観測した。不斉誘起部位を塩橋で導入した場合にTPMの組織構造が維持されることが示唆され,機能性部位の導入方法として塩橋が有望であることがわかった。

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Published: 2008-05-08   Modified: 2016-04-21  

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