2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18710095
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
渡辺 友亮 東京工業大学, 応用セラミックス研究所, 特任講師 (30345392)
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Keywords | 磁性体 / ナノ粒子 / カーボン / ナノカーボン / 液相法 |
Research Abstract |
本研究課題では金属内包カーボンナノカプセルの全く新しい液相合成法を行った。金属内包カーボンナノカプセルは内包されている金属を非常に薄く緻密なグラファイトレイヤーが覆ったもので、たとえば鉄のような化学的に非常に不安定な金属ナノ粒子でさえも磁気特性を失わずに安定化することができる。たとえば最近注目されているドラッグデリバリーなど生命科学系の用途はこれらの磁性体を生体内に直接注入する必要があるため、磁気特性はもとより高度な化学的安定性および高度な(生体に対する)安全性が要求される。また焼結すればバルク体の広帯域電磁波吸収体などへの応用も考えられる。つまり金属内包ナノカプセルはこの化学的安定性・生体安全性両方の特性を高度なバランスで保つことができる材料であり、ナノ粒子として液相分散系でも焼結しバルク体としても広範囲な応用が期待できる。実際に本研究課題では後に述べる新規な方法で10-100nm程度の金属内包カーボンナノ特性を合成しており、その透過電子顕微鏡X線回折、TG-DTAおよび磁気特性の評価を行った。 結果の総括 1.新しい液相合成法によりニッケル金属ナノ粒子内包カーボンが作製出来た。透過電子顕微鏡観察によれば生成した金属ナノ粒子は20-30nm程度の大きさであることがわかった。 2.内部のニッケル金属ナノ粒子を覆っているグラファイト層は透過電子顕微鏡観察の結果3-4nmであることがわかった。グラファ層の層間隔は0.34nmであることがわかった。 3.耐薬品性試験(塩酸溶解試験)の結果、本研究で作製した金属内包カーボンナノカプセルは高度な安定性を示し、内部のニッケル金属ナノ粒子は完全に薄いグラファイト層で覆われていることが確認出来た。 4.各種磁気特性試験の結果、内部のニッケル金属ナノ粒子は磁気特性を失っていないことが確認され、さらに260℃でアニールしたものについては磁気特性の向上が見られた。
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