2008 Fiscal Year Annual Research Report
ブロック共重合体単分子膜を利用したナノ相分離構造のマニピュレーション
Project/Area Number |
18710096
|
Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
永野 修作 Nagoya University, 大学院・工学研究科, 助教 (40362264)
|
Keywords | ナノ構造構築 / 単分子膜 / ブロック共重合体 / ミクロ相分離構造 / 光異性化 / 光制御 / アゾベンゼン |
Research Abstract |
界面を利用したブロック共重合体単分子膜ナノパターンの構築として、(1)メディエータ(自己集合助剤)を介在させた高秩序ナノパターン形成、(2)ミクロ相分離構造の光制御、の二つ課題の研究を進めている。 (1) メディエータ(自己集合助剤)を介在させた高秩序ナノパターン形成 これまで、水面にて溶媒のように振る舞う"単分子膜化メディエータ"を提案し、その介在により両親媒性ブロック共重合体、ポリスチレン-block-ポリ(4-ビニルピリジン)[PS-b-P4VP]の水面単分子膜のモルフォロジーを自在に制御でき、親水部であるP4VP鎖が凝集構造となる通常水面上では発現しない表面逆ミセル膜を形成することを明らかにした。この逆ミセル膜は、直径50nmのピリジン凝集部が80〜100nmの間隔に並んだ表面ナノパターンを形成することがわかった。さらに、この逆ミセル膜の表面ナノパターンの応用展開を進め、金ナノ粒子や銀ナノ粒子をパターン上に固定化する新たなナノ粒子のパターン化手法を提案した。 (2) ミクロ相分離構造の光制御 P4VP鎖を持つアゾベンゼンブロック共重合体を合成し、水面展開した単分子膜を固体基板上に転写することで二次元ミクロ相分離構造のナノパターンを得た。このナノパターンは、アゾベンゼンブロックのトランスおよびシス体の光異性化により大きく変化することがわかった。トランス体およびシス体にて得られたナノパターンをテンプレートとして、P4VP部に選択的に金属析出を行ったところ、ナノパターンに対応した金属ナノパターンが得られ、表面ナノパターンとして応用が可能であることがわかった。
|