2007 Fiscal Year Annual Research Report
インジウムはんだ薄膜を用いたMEMSパッケージング
Project/Area Number |
18710115
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
戸津 健太郎 Tohoku University, 産学官連携推進本部, 助教 (60374956)
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Keywords | MEMS / パッケージング / インジウム / 接合 / 薄膜 / 低温 / はんだ |
Research Abstract |
薄膜のインジウムはんだを用いてMEMSデバイスを低温でパッケージングする技術について研究を行った。エッチングにより微細構造を形成した基板上に、厚さ10nmのクロム薄膜、厚さ500nmのインジウム薄膜、および厚さ20nmの金薄膜を連続して真空蒸着した。クロム薄膜は基板とインジウムの密着性を高める効果があり、金薄膜はインジウムとの化合物で長期安定性を有したAuIn2を形成してインジウムの酸化防止膜となる。接合相手の基板には、厚さ10nmのクロム薄膜、および厚さ20nmの金薄膜を真空蒸着で連続して成膜した。これら2枚の基板に120kPaの荷重をかけて真空中で接合を行った。これまで接合温度を300℃または200℃、加熱時間を30分として接合実験を行ったところ、3MPa程度の接合強度が得られていた。MEMSデバイスのパッケージングにおいて、材料の特性を変化させない、熱応力の影響を避けたいなどの理由で、さらに低温で接合したいという要求がある。そこで、インジウムと金の拡散接合を用いて室温で接合が可能かどうかの研究を行った。室温においてインジウムは金に拡散するが、拡散する速さは10時間でおよそ30nmである。上記と同様のサンプルを重ねて荷重をかけた状態で真空中に1日置き、室温で拡散接合を試みた。インジウムと相手の金薄膜が接触したと思われる部分において接合されていたことが確認できた。引張試験を行ったところ、300℃で接合した場合と比較して、同等以上の接合強度が得られた。接合温度が低いため、インジウムの流動性が悪く、相手方の金薄膜と接触した部分でのみ接合されたが、接合面全体に荷重がかかるようにすれば、さらに広範囲で接合できると考える。以上の研究により、厚さ1μm以下のインジウムと金の薄膜を用いて、室温〜300℃程度の低温での接合が可能であることが実証された。
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Research Products
(1 results)