2006 Fiscal Year Annual Research Report
離散凸構造に着目した最適化法とその次世代型CRMへの適用
Project/Area Number |
18710137
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Research Institution | Sophia University |
Principal Investigator |
森口 聡子 上智大学, 理工学部, 助手 (60407351)
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Keywords | OR / 数理工学 / 離散最適化 / 凸関数 / 最小性規準 |
Research Abstract |
離散最適化問題は,生産計画,ロジスティクス,システム設計,ファイナンスなどの様々な応用分野で現れるが,最適解を効率的に求めることは多くの場合に困難であることが知られている.本研究では,離散最適化問題に対する効率的なアルゴリズムを構築する鍵となる離散凸構造を究明していく.そしてその結果を,顧客情報を管理し,顧客の維持や関係強化を行い,派生需要・潜在需要を創出するマーケティング戦略で,市場の熟成化・ニーズの多様化により重要視されているCRM(顧客関係管理)に適用していく. 計画の初年度にあたる本年度では,現状のCRMにおいて顕在する課題・新しい要求の調査を行い,これらを解決する次世代型CRMを達成するために必要な数理的手法・離散凸アルゴリズムの研究を行った.扱うデータの種類が膨大で,離散変数で表されるものと連続変数で表されるものが混在するため,混合整理計画問題を効率的に解く必要がある.そこで,連続/離散ハイブリッ凸関数に対する詳細な考察を行った.まず,離散凸解析において提案されているM凸性に基づき,ハイブリッドM凸性を導入し,整多面体的ハイブリッドM凸関数に対する最小性基準を与えた.さらに,L凸関数に比べて,M凸関数におけるハイブリッド凸性には数学的により精細な議論を必要とし,理論的扱いが困難な状況にあることを指摘した.実用上に,導出した最小性基準を用い,明らかになった困難さを回避することで,特定のクラスについて,効率的なアルゴリズムが構築できると考えられる.
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Research Products
(1 results)