2006 Fiscal Year Annual Research Report
GISを用いた都市環境での空間的リスク認知と時空間インテリジェントシステムの開発
Project/Area Number |
18710144
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Research Institution | Yokohama National University |
Principal Investigator |
古屋 貴司 横浜国立大学, 安心・安全の科学研究教育センター, 特任教員(講師) (10397086)
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Keywords | 地理情報システム / 防災 / 危機管理 / GIS / リスク |
Research Abstract |
本研究では安心・安全を得るための災害・環境リスクアセスメントを支援するプラットフォームとして、GIS(地理情報システム)をコア技術としつつ、人々の安心・安全に関する空間認知尺度などと関連づけた「リスクを基準とする安全の評価」を可能とする時空間データベースの構築と、その活用方法の検討を行っている。 本年度は、スタディエリアとして横浜市保土ヶ谷区を設定し、区内26箇所の地域防災拠点へ出向き地域住民へのヒアリング・意見交換会を行った。 特に行政資料に基づく風水害(崖崩れ・浸水箇所等)履歴図の認知状況や、情報公開・共有に対するニーズも合わせて調査を行った。地域の災害履歴の認知状況については、居住期間が長い、一戸建て住居者、自営業といった属性の住民の認知度が高いという結果が得られた。また、地域の災害履歴情報の公開については、半数以上の人が一般に公開すべきという反応で、情報へのニーズの高さがうかがえた。 そして、安心・安全面でのGISの最新動向に関して、文献調査や専門家へのヒアリング調査を通じて、空間情報の蓄積・活用に関するデータ構造化手法やモデリング手法を検討した。 さらに、プラットフォームの設計・プロトタイプ構築として、WebGISの利用環境を整備し、市販のGISデータを用いて基盤要素の収集をし、レイヤーごとに整理を行った。 これらの成果を基に、来年度以降は自然災害だけではなく、防犯やその他の地域における不安要因・危険要因に関する背景事情・空間要素との関連性を分析し、評価指標に関するアンケート調査項目の設計や空間的リスク認知について検討を行う。
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Research Products
(1 results)