2006 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
18710154
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Research Institution | Japan Agency for Marine-Earth Science and Technology |
Principal Investigator |
鈴木 雄治郎 独立行政法人海洋研究開発機構, 地球内部変動研究センター, 研究員 (30392939)
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Keywords | 火山噴煙 / 乱流混合 / 数値計算 / 大規模シミュレーション / 火山災害 |
Research Abstract |
火山噴煙現象の理解・再現を目的に,実際の火山噴煙に適用可能な数値プログラムの作成と専用計算機の構築をすすめた. 数値プログラムに関しては,乱流ジェットの高分解能計算を行うことで,その混合効率がレイノルズ数に依存しないというこれまでの室内実験研究で得られた性質を再現することができた.これにより,現モデルにおいて乱流混合を再現するために必要な最大メッシュサイズを見積もることができた.さらに,プログラムの効率化・高速化によって地球シミュレータ等の大型計算機において大規模数値シミュレーションを実行でき,水平方向140kmまで拡大する傘型噴煙を再現することができた.噴煙シミュレーションの結果は従来の1次元モデルと比較し,風の影響が小さくなるようなピナツボ規模の大きな噴火では,傘型噴煙の高さや水平方向の拡大速度が1次元モデルの予想とほぼ一致したことを確認した. 専用計算機の構築に関しては,新たにワークステーションを導入し,予備的な噴煙シミュレーション可視化に成功した.地球シミュレータなどの大型計算機で行う火山噴煙の数値シミュレーションデータは数GBから数百GBにも及び,データの縮小を行っても一般的なパーソナルコンピュータで可視化を行うことは難しい.そこで,計算演算装置を4つ備えたワークステーションに比較的計算負荷の小さな可視化ソフトを導入して,数値計算で得られた火山噴煙の断面図,もしくは3次元立体図の可視化を行うことができた.
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