2006 Fiscal Year Annual Research Report
災害による緑被・根系の時系列変化に対応可能な地盤の広域ハザード評価法の構築
Project/Area Number |
18710157
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Research Institution | Fukui National College of Technology |
Principal Investigator |
辻子 裕二 福井工業高等専門学校, 環境都市工学科, 助教授 (40259859)
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Keywords | 斜面災害 / 根系 / ハザード / リモートセンシング / NDVI / LAI / ALOS / AVNIR-2 |
Research Abstract |
本研究は,災害による緑被・根系(地盤災害の抑制効果)の時系列変化(不朽/再生の変化)に対応可能なハザード評価システムの構築を目指し,高解像度人工衛星リモートセンシングデータを利用した方法の確立について具体的な検討を始め,平成18年度までに以下の内容を実施した. (1)「根系の空間分布とせん断抵抗力との関係把握」 根系をモデル化した地盤供試体を作成し,改良型一面せん断試験機(現有備品:三笠式一面せん断試験機)によって,根系の空間分布と土質定数との関係を調べた.実験パラメータは,模擬根系の空間分布および根系密度である.この結果,砂質土を対象とした場合,内部摩擦角/粘着力共に根系密度との間に相関を見出すことができた. (2)「根系の空間分布と透水係数との関係把握」 根系をモデル化した地盤供試体を作成し,現有の透水試験機((株)マルイMIC-227-I-22)によって,根系の空間分布と透水係数との関係を調べた.また,現有の実験斜面においても納入設備(リモート観測システム)を用いて同様の実験を行った.現段階では,植生の有無による有意な差が確認されていないが,今後も継続して実験を実施していく予定である. (3)「緑被の状態(樹種,樹密度,樹高)とNDVIとの関係把握」 樹冠(Canopy)と根系との関係を求めるために,岐阜林野火災によって樹冠の損失があった岐阜県岐阜市権現山,および福井豪雨で斜面崩壊があった河和田地区を調査対象地域とし,種々の樹冠-根系の関係を調べた.樹種の同定には,専門家の協力を得た.結果,樹種に大きく依存することなく,NDVIと樹冠(LAI)との間に指数関係を見出した. (4)「緑被および根系を推定するアルゴリズムの提案」 衛星データや航空写真から得ることの可能な,樹種,樹冠,樹密度,樹高データに,土層(表層地盤)を入力情報として根系を推定するアルゴリズムを検討した.
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Research Products
(3 results)