2006 Fiscal Year Annual Research Report
東南アジア沿岸域の持続的利用を目的とした水産物貿易制度の構築
Project/Area Number |
18710211
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
鈴木 伸二 龍谷大学, 社会学部, 講師 (10423013)
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Keywords | スイス / ベトナム / 有機エビ |
Research Abstract |
本研究は、ベトナムにおけるスイス輸入促進プログラム(SIPPO)のマングローブ保全に留意した有機エビの輸入プログラムについて調査を行った。平成18年度はベトナムにおいて、以下の調査・研究に従事した。 (1)ベトナムにおけるSIPPOプログラム内容 (2)SIPPOプログラムに対するベトナム側の対応 (1)では、同プログラムが大きく二つの活動から構成されていることが判明した。第一の活動は、ベトナムの特定企業(CAMIMEX)と国営林漁場(184林漁場)と提携した輸入プログラムで、林漁揚内でエビ養殖に従事する個別の契約世帯からCAMIMEXがエビの買い付けを行い、それを自社工場で加工してスイスに輸出するものであった。 第二の活動は、スイス本国で水産物の見本市を開催し、ベトナムの水産物企業のEU市場への進出をサポートするものであった。 (2)では、(1)との関連で二つの対応がみられた。まず、特定企業との直接取引による有機エビのスイス輸出では、SIPPOの本国オフィスとCAMIMEX間で情報のやり取りが行われており、184林漁場との直接的なやり取りは行われていなかった。また、有機エビの養殖方法の査定はC酬IM3Xに委託され、SIPPOによる現地調査はすでに完了していた。 次にスイスでの水産物見本市のプロジェクトでは、ベトナム水産物輸出・加工協会がSIPPOのカウンターパートとなって、ベトナムの水産企業の取りまとめを行っていたことが判明した。また、各企業の見本市参加への経済的サポートも同協会が行っていた。 以上の調査研究から、SIPPOのベトナムでのプログラムはSIPPO自らがベトナムで業務に従事する段階から、ベトナム側のカウンターパートがSIPPOの意向を受けて業務を行う段階へと移行していることが判明した。 なお、上記の調査研究に関する報告は、現在執筆中である。
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